不動産投資
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菊原浩司
菊原浩司
一種証券外務員資格保有、管理業務主任者 お金の不安のない生活をおくるにはマネープランを作ることが有効です。マイホームの取得や養育費の準備、老後資金の確保といった大きなお金の問題に対処するには、資産運用の導入や各種保険を利用したリスクへの備えが必要となっています。日常生活では知る機会の少ないこれらの知識・情報について、分かりやすく解説していきます。

都市部の区分所有マンションは、好立地で手ごろな価格なため、投資用物件として手がけやすいのが特徴です。投資用として賃貸する以外にも自己居住や子どもの進学・就職に伴う生活拠点としての利用など多彩な使い方が期待できます。そこで今回は区分所有物件の特徴と都市部ならではの強みについて解説します。

区分所有マンションには独自の管理体制がある

区分所有マンションは、すべての所有権を有する一戸建てなどとは異なります。自室などの構造・利用上の独立性を有する専有部分とエレベーターや廊下など他の所有者と共同で管理・使用する共有部分に分かれているのが一般的です。区分所有マンションは、さまざまな人が所有権を持ち共同生活を営む関係上、さまざまなルールが定められています。

例えば「区分所有法」では、トラブルの防止や管理の仕組みを明確化にしており、「マンション管理規約」はマンションの実状に合わせて管理組合が定めるものです。

コストと利用方法に要注意。区分所有マンションのメリット・デメリット

区分所有マンションは、一戸建てと比較した場合、さまざまなメリット・デメリットがあります。実際に区分所有マンションを所有する前にメリット・デメリットなどの特徴を把握しておくことが重要です。

・区分所有マンションのメリット
木造や軽量鉄骨造の一戸建て・アパートと異なり、RC造(鉄筋コンクリート造)やSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)といった耐火・耐震性に優れた構造を有しています。そのため建物を長く使用することが期待でき、火災保険の保険料も安くすることが可能です。またマンション管理組合によりマンションの管理・修繕が計画的に行われていることもメリットといえるでしょう。

区分所有マンションは、資産価値を維持することが期待できます。しかし管理費・修繕費といった固定的なコストがあわせて発生する点には留意が必要です。

・区分所有マンションのデメリット
大きなデメリットは、専有部分の使用に一定の制限が課せられることです。自分が所有権を持つ専有部分であっても修繕や模様替えなどを行う場合は、あらかじめ仕様書や工程表を添付した申請書を理事超に提出し書面による承認を受ける必要があります。また区分所有マンションは、賃貸物件として利用するほかに旅行者などに部屋や住居などを提供し宿泊料を得る「民泊」にも向いているでしょう。

しかし区分所有マンションの場合は管理規約によって民泊行為そのものが禁止されている場合があります。そのため居住用以外の使用方法を想定している場合は購入前にマンション管理規約を確認しておくとよいでしょう。

不動産投資をはじめるなら都市部の区分所有マンション

区分所有マンションには使用方法に一定の制限が生じている場合もありますが、不動産投資を行うならば都市部の区分所有マンションが向いています。なぜなら郊外と都市部を比べると都市部のほうが職場や学校などにアクセスしやすくなるからです。地域をしっかりと把握することができれば居住者を安定的に見込めたり売却などによる出口戦略が立てやすくなったりします。

また区分所有マンションは主に「ワンルームタイプ」「ファミリータイプ」の2種類です。

・ワンルームタイプ
単身者や学生などをターゲットとしているタイプ

・ファミリータイプ
複数の居住者を想定したタイプ

それぞれのタイプで居住者のニーズが異なるため、投資対象とする地域の要望をくみ取れる物件を選ぶことが投資成功のポイントです。

ワンルームタイプの特徴

ワンルームマンションは、単身者や学生などで通勤・通学のために駅近などの利便性の高い立地が好まれます。また卒業や結婚などで生活環境の変化で退去となることが想定されるため、居住者の入退去に備え住環境などで近隣の物件に対し競争力を維持していくことが必要です。また居住面積が小さい物件は、固定資産税や管理・修繕費などが面積の大きいファミリータイプよりも安価な傾向があります。

維持コストが小さく投資による利回りが向上しやすい点はメリットです。

ファミリータイプの特徴

ファミリータイプの場合は、生活環境が比較的安定した人たちが入居されることが多い傾向にあります。そのため長期間の入居が期待できますが、一方で対象者が限られているので空室となる期間も長くなる可能性がある点は大きなリスクです。また面積が大きく居住期間も長い傾向にあるため、退去に伴い修繕費が大きく生じる可能性があります。

さらに管理費や固定資産税などの費用も大きくなる可能性があるため、利回りの低下や空室時の費用の持ち出しへ注意を払うことが必要です。このほかにもファミリータイプを投資物件として選ぶ場合は、マイカー保有が想定されることから駐車場の有無や空き状況なども確認するとよいでしょう。

購入する区分所有マンションの築年数によって節税効果が変化

不動産投資を行う場合、物件の取得費用を経費として減価償却することが可能です。償却期間は、建物の構造による法定耐用年数の違いと築年数によって異なります。特にマンションで採用されていることの多いRC造やSRC造は、法定耐用年数が47年と比較的長く設定されているため、持久力に優れた節税効果が期待できるでしょう。

そのため収入が多く所得税などの税負担が重くなる現役世代のうちに不動産投資をはじめることで、節税効果のフル活用が期待できます。中古資産の耐用年数は「法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数+経過年数の20%に相当する年数」で算出可能です。例えば法定耐用年数が47年のマンションを築30年で取得した場合の耐用年数は、以下のようになります。

  • 法定耐用年数47年-経過年数30年+(経過年数30年×20%)=耐用年数23年

例えばマンションの取得費用が2,300万円の場合は、毎年100万円ずつ23年にわたる減価償却を行い所得税などの節税効果を享受することができます。しかし定年退職などにより収入が減少した場合は節税効果も減少してしまうため、節税効果を目的とする場合は築年数が目的とする節税期間と合致するものを選ぶとよいでしょう。

自己居住やリバースモーゲージなど多彩な出口戦略

都市部の区分所有マンションは、賃貸して賃料収入を得るほかにも多彩な利用方法が可能です。例えば以下のようなことが想定できます。

・子どもの進学などに伴い生活拠点として利用することで家賃を節約
子どもが地方から都市部の大学へ進学する際は、自宅から通学することが難しくなるため賃貸物件を探さないといけません。しかし区分所有マンションを保有していればあらかじめ子どもの進学のタイミングで入居できるようにすることも可能です。物件を探したりムダな費用を支払ったりする手間が省けるでしょう。

・ライフステージの変化に伴って生じるマイホームの規模の問題に対応
マイホームに求められる大きさは、基本的に居住する家族の人数によって変化していきます。子どもの独立などによって居住する人数が減少した場合、マイホームの大きさが過剰となり管理や固定資産税などが大きな負担となってしまう恐れがあります。その場合、ワンルームタイプなどの規模の小さな物件に住み替えることでコストの発生を抑えることが可能です。

また都市部の場合であれば、リバースモーゲージを活用することも期待できます。リバースモーゲージとは、マイホームを担保として居住したまま融資を受けることができ、死亡した際にマイホームを提供することによって残債を完済する金融商品です。マンションでのリバースモーゲージの利用の可否は金融機関によって判断が異なります。

しかし都市部で駅から近く管理・修繕がしっかりと行われている資産価値の高い区分所有マンションの場合は利用できる可能性を高めてくれるでしょう。

都市部の区分所有マンションは資産形成の優等生

不動産投資は、収入の増加や所得税・相続税の節税など多彩な効果が期待できます。特に都市部の区分所有マンションの小規模ワンルームタイプは、好立地でありながら取得費用が比較的安価なため手がけやすいことが特徴です。こうした特徴から売却をスムーズに行える可能性が高まるほか、別住居を持つことで本人や家族の生活環境の変化にも対応しやすくなります。

一定の条件を満たす場合は、リバースモーゲージや不動産担保ローンなどの融資の利用も選択肢として加えることが可能です。これらを踏まえると不動産投資の最初の1室とする場合は、都市部の小面積の区分所有マンションを選択してみるのが無難と言えるでしょう。

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