賃貸管理にトラブルは付き物?ありがちなトラブルと対処法のセオリー
(画像=beeboys/stock.adobe.com)
田中タスク
田中タスク
エンジニアやWeb制作などIT系の職種を経験した後にFXと出会う。初心者として少額取引を実践しながらファンダメンタルやテクニカル分析を学び、自らの投資スタイルを確立。FXだけでなく日米のETFや現物株、商品などの投資に進出し、長期的な視野に立った資産運用のノウハウを伝える記事制作に取り組む。初心者向けの資産運用アドバイスにも注力、安心の老後を迎えるために必要なマネーリテラシー向上の必要性を発信中。

不動産投資は、物件を介して入居者と向き合う「人」相手のビジネスです。人を相手にしているだけにトラブルは付き物と考えるべきですが、実際にはどんなトラブルがあるのでしょうか。すでに多くのオーナーが不動産投資家として活動しているため、先輩投資家たちがさまざまなトラブルを経験し対処法を確立してきています。

当記事では、客観的なデータに基づいて不動産投資に起こりうるトラブルと対処の基本的な考え方、トラブルを糧として不動産投資を安定化させるノウハウについて解説します。

賃貸管理でありがちなトラブル5選

賃貸管理における問題について国土交通省が行った調査結果を見ると最も多いのは「居住者間のマナー」によるトラブルです。2位以下は「建物の不具合」「管理会社等」と続きますが1位の居住者間のマナーによるトラブルが2位以下を大きく引き離しています。これを踏まえると賃貸オーナーとしては、入居者同士の居住マナーについての問題に意識を持っておく必要がありそうです。

それを踏まえて賃貸管理における5大トラブルを挙げると以下のようになります。以下に挙げた1と2については、先ほど紹介した国土交通省の同調査結果でも「居住者間のマナーをめぐるトラブルの具体的内容」で上位3位に含まれています。

  1. 入居者同士の居住マナー関連トラブル(騒音、駐輪・駐車、ゴミ出し)
  2. ペット飼育に関するトラブル
  3. 家賃滞納
  4. 退去時の原状回復
  5. 設備関連トラブル(設備故障、漏水など)

最後の5については設備の問題ですがそれ以外はすべて入居者という「人」に関連する問題です。そのため不動産投資は人を相手にしているビジネスでありトラブルの主体になるのもほとんどが人となることが分かります。

トラブル対処の基本的な考え方

専業で不動産投資をしている人であればともかく医師や企業経営者など別の本業を持っている兼業不動産投資家は、多くの人が本業で多忙な毎日を送っているのではないでしょうか。そのため自身で不動産管理をすることは難しく不動産投資に参入する当初から専門の管理会社を入れることを前提にしているケースが多い傾向です。

トラブルへの対処も管理業務に含まれるため、トラブルが発生した場合は管理会社に一任するのが基本となります。大半のトラブルや苦情は管理会社に寄せられるため、初動対応からすべて管理会社に任せるのが正解なのです。しかしまれに物件オーナーのところにトラブルが持ち込まれることがあります。その場合も管理会社に一任していることを伝えて専門家に「振る」のが無難です。

しかし、トラブルの当事者は問題を早急に解決したいと考えており、人によっては感情的になっていることも考えられます。「たらい回しにされている」という誤った伝わり方にならないためにも、このことを踏まえて問題を大きくしない「振り方」を知っておくことが必要です。

賃貸オーナーが心がけておくべき初動対応

それでは、管理会社への正しい「振り方」とはどんなものでしょうか。最初から管理会社にトラブル案件が持ち込まれた場合は、初動対応からすべて任せることができるので問題はありません。しかし問題は第一報が物件オーナーのところに寄せられた場合です。このとき最初から頭ごなしに「管理会社に任せている」と回答するのはおすすめしません。

なぜなら人によっては感情的になっていたり何らかの救済を求めて相談をしてきていたりする可能性が高く、責任逃れやたらい回しだと伝わってしまうと問題を悪化させる恐れがあるからです。オーナーとして心がけたい初動対応は「しっかりと話を聞く」「問題を把握したことをしっかり伝える」といったことでしょう。

そのうえで「できるかぎり早急に対応することを伝える」「具体的な方法として管理会社に伝える」といった旨の回答をするのがセオリーとなります。いわゆるクレーム対応のプロも同様の初動対応を基本としており真摯に耳を傾ける姿勢は必須ですが、安請け合いやあいまいな態度は禁物です。トラブルの当事者は、問題の早期解決を望んでいるため、あいまいな態度をとると都合の良い解釈をされてしまう可能性があります。

そこから「約束が違う」という問題に発展すると問題解決が遠のいてしまうため、以下のポイントをしっかりと押さえておいてください。

  • しっかりと話を聞き問題を認識したことを伝える
  • それを受けてどう行動するのかを伝える
  • 安請け合いやあいまいな態度はNG

相手も人間なので態度も重要です。例えば普段は患者と向き合っている医師などは、親しみを込めた話し方に慣れている人は多いかもしれません。しかしそれと同じ態度で接するべき相手ではないため、注意したいところです。言うまでもありませんが事務的な対応や居丈高な態度も好ましくありません。また可能であれば何らかの回答をいつまでにするかを伝えることができれば理想的です。

もちろん管理会社から回答することになりますがこうしたケースを想定して平時から管理会社とはコミュニケーションを密にしておきましょう。すぐに連絡が取れて何らかの回答ができる態勢を整えておくことがリスクへの備えになります。

トラブル対応次第では不動産経営が安定化する

不動産投資はビジネスのため、顧客が満足できていないときにトラブルやクレームが発生しても当然でしょう。しかし、こうした問題をわずらわしいと感じてしまうのはもったいない部分があります。なぜならトラブルや苦情があるということは、そこからさらに魅力的な不動産経営につながるチャンスでもあるからです。

「グッドマンの法則」というものをご存じでしょうか。満足できていない顧客からの苦情には、改善のヒントが詰まっており「適切に対応すれば再購入率がむしろ高くなる」というものです。私たちが日常生活で感じていることを法則にしており、業務改善や経営改善などの現場では多用されています。特にコールセンターなど顧客からのメッセージを直接受け取る分野で広く用いられている傾向です。

グッドマンの法則は、不動産投資ビジネスを展開している物件オーナーにとっての初動対応においてもヒントになります。「トラブルが発生する」ということには、何か理由があるのです。その理由を取り除いたり取り除く努力をしたりすることにより、トラブル当事者は何らかの満足度を得ることになります。不動産投資は入居者に長期間住んでもらうことにより経営が安定するビジネスです。

トラブル対応を誤ることなく顧客満足に変えることができれば、長期的に安定した不動産投資が可能になります。そこで重要になるもう一つのキーマンが管理会社です。物件オーナーに成り代わって物件を維持・管理し入居者のトラブルにも対応する最前線を担うパートナーとなります。一般的な管理業務に加えてこうしたトラブル発生時にこそ管理会社の真価が発揮されるでしょう。

管理会社を選ぶ際には、イレギュラーな問題が起きたときの対応力を知ることが重要です。そのためこれまでの解決事例やノウハウなどについても精査することをおすすめします。もしすでに管理を委託している管理会社に対して対応力に疑問を感じるのであれば、途中からでも管理会社を変更することも検討に値するでしょう。

管理会社を選ぶのは、物件購入時だけではなく「いつでもできる」ということも物件オーナーが意識しておきたいポイントです。

>>【無料小冊子】高所得者のための不動産投資バイブル

>>【年収700万円以上の方限定】東京都心の不動産運用オンライン個別セミナー≪人気の都心5区≫

【あなたにオススメ】
家賃収入があるときの「ふるさと納税」はアリ?
45年不動産投資ローンのメリット・デメリット 返済期間は長いほうが得?
東京都心のマンション価格はなぜ下がらないのか
高所得者ほど不動産投資をするべき3つの理由
低利回りでも都心の区分マンションに投資するべき5つの理由