「何となく買っている投資信託」にご用心!その投資信託で資産は増えますか?
(画像=HyejinKang/stock.adobe.com)
田中タスク
田中タスク
エンジニアやWeb制作などIT系の職種を経験した後にFXと出会う。初心者として少額取引を実践しながらファンダメンタルやテクニカル分析を学び、自らの投資スタイルを確立。FXだけでなく日米のETFや現物株、商品などの投資に進出し、長期的な視野に立った資産運用のノウハウを伝える記事制作に取り組む。初心者向けの資産運用アドバイスにも注力、安心の老後を迎えるために必要なマネーリテラシー向上の必要性を発信中。

投資信託とは、投資家から集めたお金をプロのファンドマネージャーが運用する金融商品のことです。2021年2月末時点で日本国内には5,891本の投資信託があります。しかしこれだけ膨大な数がありながら本当に投資価値があるファンドは一握りです。銀行や郵便局、証券会社などから投資信託の購入を勧誘された経験がある人も多いかもしれません。

しかしそもそも「他人からすすめられる投資信託に優良なものはない」というのがセオリーではないでしょうか。こうした商品の多くは「儲かる投資信託よりも売りたい投資信託」という可能性が大きい傾向です。当メディアの読者は、高額所得者の人たちが多く特にこうした属性の人は金融機関からも投資信託の勧誘を受けやすい立場にあります。

そのため「勧誘されたからつい買ってしまい放置している投資信託がある」といった人もいるのではないでしょうか?今回は、このように「何となく買っている投資信託」のカラクリを解説し、本当に価値のある投資信託の選び方を解説します。

「プロに任せているから安心」の幻想

投資信託は、運用をプロに任せることができるため、投資初心者であっても不利にならないことは、投資信託の大きなメリットです。このこと自体は間違いではありません。しかし問題は運用成績です。一般的に市場の平均値よりも高い運用成績を目指す投資信託を「アクティブファンド」、株価指数など市場の平均値と連動するように運用する投資信託を「インデックスファンド」といいます。

アクティブファンドのほうが高い運用成績と思いたいところですが実は多くのアクティブファンドで運用成績が低迷している傾向です。なかには、インデックスファンドを下回っているものもあります。しかもアクティブファンドは、高い運用成績を目指しておりファンドマネージャーの人件費が高くなる傾向のため、信託報酬(運用手数料)も高くなりがちです。

運用成績が低迷しているにもかかわらず手数料だけ高いことが分かっていたらそんな投資信託にお金を預ける人はいないでしょう。ただし所得の高い人たちは、多忙を極めかつ運用資金が潤沢なため、こうした投資信託を保有したまま放置しているケースが少なくありません。しかしこれはお金を増やすどころか減らしてしまうリスクが高くなるため、心当たりがある人は今すぐ投資先の再検討が必要です。

成績不振の投資信託の中には、人知れず運用を終了しているものも少なくありません。そのため「知らない間に投資信託がなくなって損をしていた」ということがないように注意してください。

毎月分配型のカラクリとタコ足ファンド

投資信託の運用益から投資家に支払われるお金を「分配金」といいます。運用成績に応じて投資家に分配されそれが定期的な収入になれば投資信託のメリットを感じやすいでしょう。分配金が毎月支払われるファンドであれば老後の年金の足しにすることもできるため、魅力的に感じている人も多いかもしれません。

しかし投資信託の分配金にもカラクリがあります。すべての投資信託が必ずしも問題があるわけではありません。しかし投資信託の中には「タコ足ファンド」と呼ばれるものがあります。「タコは、食べ物がなくなって飢えると自分の足を食べる」という説がありそれになぞらえて運用元本を取り崩して分配金を支払っている投資信託のことをタコ足ファンドと呼んでいるのです。

タコ足ファンドの場合、分配金が出たとしても分配金の原資は自分のお金です。自分のお金が払い戻されているだけで高い信託報酬を支払っている場合は、その分が実質的な損になります。

こんな投資信託にはご用心!買ってはいけない投資信託ベスト5

せっかく購入をしてもお金が増えるどころか減ってしまう可能性が高い危険な投資信託のベスト5を紹介します。これらの該当する投資信託はおすすめできないため、よほどの理由はない限りは避けたほうが賢明です。

タコ足ファンド

前項で解説した通りタコ足ファンドでお金は増えません。運用元本から分配金を支払っている場合は、分配金が「特別分配金」と呼ばれているため、この名称が使われている投資信託はタコ足ファンドの可能性が高く買ってはいけない投資信託の代表格です。

人気テーマ運用型

株式運用型の投資信託には、人気のテーマに絞って運用している銘柄があります。テーマは、AIやロボット、環境関連などさまざまです。こうした人気テーマ型の投資信託は、一見すると時流に乗っているように見えます。しかしブームが終わってしまったあとのことを考えるとリスクが高すぎるため、これも避けるべき投資信託です。

新興国運用型

新興国の中には金利が非常に高い国があります。例えばトルコや南アフリカなどが有名ですがこうした国の株式や債券などで運用投資信託は利回りが高いことが魅力です。しかし新興国はあくまでも「新興」の国となるため、政治や経済などのシステムに脆弱な部分があります。例えば2018年8月に起きた「トルコショック」では、トルコリラ相場の急落によって新興国通貨全体が暴落する事態になりました。

わずかな時間に起きた急落だっただけにFX投資家を中心に大損を余儀なくされた投資家が続出。こうしたリスクは、新興国特有のものになるため、「投資信託で中長期的に運用する」といったスタンスには不向きです。

純資産残高が増えていない

投資信託にどれだけの資金が集まっているかは「純資産残高」を見ると分かります。「純資産残が増えていない」「減っている」といった投資信託は不人気の可能性があるため、投資家からそっぽを向かれている状態です。純資産残高が減ると運用の選択肢も狭くなってしまう悪循環が起きるため、投資すべきではありません。

信託報酬が高い

投資信託では、信託報酬に敏感になる必要があります。なぜなら仮に年利3%で運用できているとしても信託報酬が1.5%であれば投資家の取り分は半分になってしまうからです。信託報酬の目安としては、0.5%未満のものを選ぶのが理想で運用成績が芳しくないのに1%以上の信託報酬となっている投資信託は選択肢から外して問題ありません。

本当に資産が増える投資信託の選び方3つのポイント

前項では、買ってはいけない投資信託を5つの特徴で解説しました。それでは投資価値が高い投資信託をどのように選べばよいのでしょうか。ここでは、お金が増える優良な投資信託を選ぶ3つのポイントを解説します。

インデックス型を中心に選ぼう

インデックスファンドを超えているアクティブファンドは少なく仮に今は運用成績が良好であってもそれを継続するのは容易ではありません。長期的な運用で勝ちパターンを目指すのであればインデックスファンドがおすすめです。株価指数と連動するタイプであれば長期的な株式市場の成長を資産増につなげることが期待できます。このことは、長期的な株価指数の推移を見れば理解できるでしょう。

以下は、日経平均株価の週足チャートです。

出典:TradingView
出典:TradingView

どの時点で投資を始めたとしても指数が上昇しているので資産が増えていることになります。日本株ではこの程度ですが、これが米国株になるとさらに顕著です。以下は、米国の代表的な株価指数となるS&P500の週足チャートです。

出典:TradingView
出典:TradingView

さらに強い右肩上がりの推移となっており、こちらもどの時点で投資を始めたとしても資産が増えています。このようにインデックスファンドは、株式市場の成長が続く限り資産を増やすことができ指数と連動させるだけの運用のため信託報酬が低めで初心者も安心して始めることが可能です。

上場型の積み立てを利用しよう

投資信託の中には、証券取引所に上場している銘柄群があります。ETF(上場投資信託)がその代表格で東証にはさまざまな指数と連動するインデックスファンドがETFとして上場しているのが特徴です。ETFは、全体的に信託報酬が低めで上場していることから株式と全く同じ感覚で売買ができます。これらのETFを毎月一定額ずつ積み立てていくことで価格変動のリスクを平均化することも可能です。

長期的には、ほとんどのパターンで資産を増やすことが期待できます。このように一定額ずつ積み立てていくことで価格変動を平均化する手法がドルコスト平均法です。リスク管理に有効な手法として世界的に広く用いられています。

自分の投資先は自分で選ぼう

最後に投資の大原則ですが「自分の投資先は自分で選ぶ」という点を再認識しましょう。一見自分が判断してファンドを選んでいるつもりでも勧誘を受けたり知り合いがおすすめしたりしているものを漠然と購入している人も少なくありません。銀行などで勧誘された投資信託が商売として「売りたい投資信託」の可能性が高い以上、優良なファンドは自分で精査しながら選定および投資するのが基本です。

投資は自分で考え自分でリスクをとって取り組むことが大原則となります。しっかりと自分の投資する商品を精査するほうが投資に対する関心をより一層高まることが期待でき運用成績の向上にも一役買ってくれるでしょう。

>>【無料小冊子】高所得者のための不動産投資バイブル

>>【年収700万円以上の方限定】貯金0円からの資産形成 マネーオンライン個別セミナー≪株・不動産・外貨・保険・貯金≫

【あなたにオススメ】
新型コロナ関連の給付金。それぞれの税務上の取り扱いはどうなる?
コイン流出事件から早2年、、、仮想通貨の今
コロナ禍における資産運用の考え方とは?投資戦略のポイントについても解説
どこから始めればいい?資産運用の種類と基本
税理士が解説!勤務医の確定申告の基礎