丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

IT時代のいま、子どもが勉強する方法も様変わりしています。パソコンやスマホで手軽に勉強できる教育アプリが人気を呼んでいるのです。無料で利用できるアプリが多いのも利用者が増えている理由の1つです。ここでは、年齢別・科目別に人気のある教育アプリを7つ紹介します。

科目別にいろいろなアプリがある

一口に教育アプリといっても、さまざまなソフトがリリースされています。ほとんどのアプリは無料でダウンロードできるので、気軽に利用することができます。ただし、Androidでは使用できないアプリもあります。また、無料お試し期間が過ぎると課金しなければならないアプリや、先に進むには課金が必要なアプリもあります。それぞれのアプリを使用する前に利用条件を確認したほうが無難です。

中学生以上を対象にしたアプリは本格的な学習・受験対策アプリとなるので、月額会費制の有料会員になることを前提に考えたほうがよいでしょう。学習塾に通わせるか、教育アプリで学ばせるかは各家庭で判断の分かれるところです。

それでは、幼児向けのアプリから国語・算数・理科・社会・英語・音楽、そして中学生向け全教科アプリまで、人気のあるアプリを見てみましょう。

幼児も馴染みの仕掛けがつくれる「ピタゴラン」

「ピタゴラン」は、NHK Eテレの人気番組「ピタゴラスイッチ」のような仕掛けがつくれるアプリです。指でなぞるだけで装置のルートができ上がるため、小さな子どもでも簡単につくれるようになっています。ドミノ倒しもあり、親子で楽しめる内容です。

でき上がった装置は3D映像で視聴することが可能で、3D映像で見ると実際につくったような気分になるのが魅力です。幼児の段階で装置を組み立てていくことを学べば、小学校での理科の勉強に興味を持てるようになるかもしれません。難点は広告を見なければならない部分があることです。

【アプリ内課金】お得パック610円、しかけパック370円、広告なしパック370円(金額はApp Storeにおけるものです)。

入学前に先取り学習ができる「たのしい!ひらがな」

小学校入学前にひらがなを習っておけば、入学してからの学習にもすぐに馴染めます。入学前の先取り学習に最適なのが「たのしい!ひらがな」というアプリです。点線をなぞって書き順を覚えるシンプルな学習や、動き回るひらがなをつかまえるゲーム感覚の仕組みもあります。優しい雰囲気の声により耳からも学べるのが特徴です。ただし、無料体験版で学べるのは「あ行」から「た行」までで、最後まで学ぶには課金が必要です。

【アプリ内課金】完全版370円。

子どもが算数を好きになる「トドさんすう」

子どもが算数を好きになるかどうかは最初が肝心です。「トドさんすう」は幼稚園~小学生1・2年生向けの算数学習アプリです。ユニークなキャラクターと冒険しながら数字の数え方や書き方を学べます。年齢に合った学習レベルを選択できるのもうれしい機能です。小学校入学前から算数に慣れさせたい場合に向いているアプリといえます。

世界で900万人のユーザーを誇る人気アプリですが、課金が年間6,100円からとやや高めなのがデメリットです。学習進捗状況を管理できる保護者ページがあります。

【アプリ内課金】1年6,100円~8,500円、2年1万1,000円。

遊びながら都道府県を覚える「あそんでまなべる日本地図パズル」

地理の基本ともいえる日本地図を遊びながら学べるアプリが「あそんでまなべる日本地図パズル」です。このアプリの良い点は、パズルなのでゲーム感覚で都道府県の位置を覚えられることです。時間内にクリアできるかというタイムトライアルの仕組みもあります。ワールドランキングに登録して競うこともできます。スピードが大事なテスト対策にもなるアプリです。難易度はトレーニング、ベーシック、エキスパートの3段階に分かれているので、レベルアップを実感できるメリットがあります。

【アプリ内課金】なし。

音感を養う音楽アプリ「だれでもピアノ」

子どもの情操教育の定番といえばピアノ演奏です。「だれでもピアノ」は、タッチするだけで誰でもピアノが弾ける音楽アプリです。「かえるのうた」「きらきらぼし」「ももたろう」など簡単な曲がすぐに弾けるようになります。実際のピアノとは違いますが、幼い頃から音楽に親しむことによって感性が養われ、音楽を好きになるきっかっけになることが期待できます。曲に合わせてかわいいイラストが動くなど、幼児でも飽きない工夫がされています。

【アプリ内課金】なし。

3歳から10歳まで学べる英語学習アプリ「楽しい英語」

2020年から小学校での英語が必修科目となりました。国際化の時代を考えると当然の流れといえるでしょう。「楽しい英語」は、3歳から10歳まで英語を学ぶことができるアプリです。569単語とフレーズを学習でき、パズルやカードをめくるなどゲーム感覚で英単語を覚えられます。比較的広い年齢をカバーしていますので、幼児期から小学校低学年までこのアプリで英語を習得させるのもよいでしょう。無料お試し期間は30日間です。

【アプリ内課金】1ヵ月1,600円、月間サブスクリプション1,600円、12ヵ月6,400円、10の英語レッスン1,960円、数字レッスン370円、月間払い1,080円、動物レッスン370円、体レッスン370円、車レッスン370円、フルーツレッスン370円。

中学生・高校生向けの全教科型アプリ「スタディサプリ」

中学生以上はすでに基礎学習ができているので、全教科型のアプリを紹介します。ご存じの方が多いと思いますが、スタサプの愛称で親しまれている「スタディサプリ」です。中学生・高校生・大学受験生のためのオンライン学習サービスという位置づけで、2020年には有料会員数が140万人に達しています。月額2,800円の有料会員になると、4万本以上の授業動画が見放題となります。

通年で行われる科目別の講座は、中学基礎レベルから難関国公立大学の入試レベルまでさまざまな講座が用意されています。科目別では国語なら「現代文」「古文読解編」「古文文法編」「漢文」「小論文」と細かく分かれているので、苦手な分野を重点的に学ぶこともできます。

また、入試に関する講座も「志望校対策講座」「AO・推薦対策講座」「資格対策講座」などがあり、学習塾に負けないラインアップになっている点で魅力があります。予備校や学習塾に通えば月数万円の授業料がかかることを思えば、有料会員の会費はリーズナブルといえるでしょう。

【アプリ内課金】月額2,800円(自動更新)。

<科目別教育アプリ一覧>

アプリ名 科目 iOSアプリ Androidアプリ
ピタゴラン 理科 ×
たのしい!ひらがな 国語
トドさんすう 算数
あそんでまなべる日本地図パズル 社会
だれでもピアノ 音楽 ×
楽しい英語 英語
スタディサプリ 全教科

基本的に無料で利用できる教育アプリは、まずお試しで使ってみて判断するのが得策です。無料で使ってみた結果役に立ち、さらに続けたい場合は課金サービスを利用するのもよいでしょう。

今回紹介した幼児・子ども向け教育アプリは学習のメインになるものではありませんが、子どもが学ぶときの手助けになりますので、親子で取り組むことで子どもとの有意義な触れ合いの時間になるかもしれません。また、新型コロナウィルスの影響で学習塾に通うのが難しい中学生以上の子どもがいる家庭では「スタディアプリ」で受験対策に役立てるのもよいでしょう。

※この記事は2021年6月8日現在の情報を基に構成しています。アプリの仕様や課金金額等は変更になる場合があります。参考程度にお考えください。