税金
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不動産投資には固定資産税や都市計画税、不動産取得税、個人事業税など、各種税金の支払いが伴います。自宅に税金の納付書が届いた後コンビニや金融機関などにその都度支払いに行くことに煩雑さを感じる人も多いのではないでしょうか。そんなときは「PayPay」「LINEPay」などの決済アプリで納税を行うことがおすすめです。

例えばアプリで納税することでポイントが貯まったり、24時間支払いできたりするなどのメリットがあります。手順も納付書のバーコードを読み取り画面の指示に従って進むだけと簡単なため、忙しい人には最適な納税方法です。一方でアプリ納税には「最近不正利用の事件が多いけど、セキュリティは大丈夫?」といった心配、領収書が発行されないというデメリットもあります。

本記事では、アプリ納税の概要や納付できる税金の種類、メリット・デメリットについて確認していきましょう。

税金をアプリで納税できる!

固定資産税や都市計画税などの税金を納付する際、納付書をコンビニや金融機関へ持参し現金で支払ったり、クレジットカードや金融機関の口座振替で決済したりしている人が多いのではないでしょうか。しかし現在では、多くの自治体がスマートフォンの即時決済サービスアプリを利用して税金を納めることができます。

固定資産税・都市計画税は年に4回の分割または一括で支払いますが「いちいち払いに行くのが面倒」「クレジットカード決済の場合、手数料がかかる」など不満がある人も少なくないようです。アプリで納付すると外出の手間が省けるだけでなく決済サービスによってはポイントが付与されます。またアプリで納付できる税金は固定資産税・都市計画税だけではありません。

納めることができる税金の種類について見ていきましょう。

アプリで納付できる税金の種類

東京都をはじめ多くの地方公共団体では「PayPay」「LINEPay」といった即時決済サービスのアプリを通じて税金を納めることができます。納付書1枚につき30万円までの決済が可能です。東京都の場合、アプリで納税できる税金は以下の通りです。

  • 固定資産税や都市計画税(23区内)
  • 固定資産税(償却資産)(23区内)
  • 不動産取得税
  • 個人事業税
  • 自動車税種別割など

不動産投資においては、固定資産税・都市計画税をはじめ不動産を購入した際に1度だけ支払う不動産取得税、個人事業主として開業届を出し事業を営む人に対して課される個人事業税が関係します。すべてアプリで納付した場合、ポイントが付与される決済サービスでは多くのポイントをもらえる可能性があるため有効活用したいところです。

また自動車を所有している場合は、自動車税もアプリで納めることができます。

アプリで納税する方法とは?

アプリ決済サービスではどのように納税を行うのでしょうか?この記事では、東京都主税局のホームページを参考に利用方法を見ていきましょう。

PayPay

上の図は「PayPay」を利用する場合の流れです。まずアプリ内の「スキャン」をタップして払込票のバーコードをスキャンします。払込票のバーコードを読み取った後、支払金額を押し「支払う」ボタンを押すことで税金を納めることが可能です。東京都では「PayPay」や「LINEPay」で対応していますが札幌市では「モバイルレジ」、大阪府守口市では「PayB」など自治体により利用できる決済サービスが異なります。

そのためアプリで納税を行いたい場合は、まず以下の3点について確認してみましょう。

  • 居住地を管轄する自治体で決済サービスを利用できるか
  • 所有しているスマートフォンにアプリをインストールすることができるか
  • 決済サービスと口座を持っている金融機関が連携できるか

例えば大阪府守口市で利用できる「PayB」はメガバンクやゆうちょ銀行、ネット銀行などと連携が可能です。一部の金融機関では取り扱いできない場合もあるため、連携可能である金融機関かどうかもあわせてチェックしておきましょう。

アプリ納税のメリット・デメリットとは?

アプリで納税することのメリットは、支払金額に応じてポイントをためることができたり、24時間外に出ることなく納税ができたりする点です。一方で、セキュリティの心配や領収書が発行されないというデメリットもあります。詳しい内容について見ていきましょう。

アプリ納税の2つのメリット

アプリ納税を行うメリットは、主に以下の2つです。

・ポイントをためることができる
決済サービスを利用した場合の最大のメリットは「1度の支払いにつき〇%のポイント付与」などポイントがたまることです。例えば「PayPay」の場合は1度の支払いで支払金額の0.5~1.5%、「LINEPay」では支払金額の0.5~2%のポイントが付与されます。さらに決済サービスとクレジットカードを紐づけておくことでクレジットカード会社によっては支払金額などに応じてクレジットカード独自のポイントが付与されるため、ポイントの二重取りが可能です。

・24時間納税が可能
決済アプリを利用することで納付書が手元にあれば24時間納税が可能です。コンビニや金融機関に行く必要がないため、少しでも手間を省きたい人には適した納税方法と言えるでしょう。ただしバーコードには取り扱い期限があるため、期限を過ぎるとアプリで納税することができなくなります。納付書が届いたらできるだけ早めに決済アプリを使って納税することがおすすめです。

アプリ納税の2つのデメリット

アプリ納税を使う場合は、メリットだけではなく以下の2つのデメリットがあることも押さえておきましょう。

・不正引き出し問題でセキュリティが不安
2020年9月に即時決済サービスを利用した不正引き出し問題が起こりました。ドコモ口座による不正引き出し事件では、2020年9月22日時点で被害額が2,776万円となっています。地方銀行やゆうちょ銀行、一部のメガバンクの口座を持つ人が口座にある預金を第三者の決済サービスに引き出される被害に遭遇。ゆうちょ銀行ではPayPayで約141万円、LINEPayで約49万円の不正利用が判明しました。(2020年9月16日時点)

不正引き出し問題が相次いでいることから「○○ペイのセキュリティは大丈夫?」「納税することで情報が流出し不正利用されないだろうか」と心配な人もいるのではないでしょうか。これらの事件でドコモと銀行は全額補償の方向で協議をしていますが利用者が不安になってしまうのは当然のことといえるでしょう。

ドコモ口座では、今後セキュリティ対策を強化しオンラインで本人確認を行うシステムを導入するなどの対策を行っています。またPayPayでは異なる端末からのアクセスがあった際は、SMSで本人確認の通知が届く「2段階認証」や24時間365日対応のカスタマーサポート窓口の設置、被害に遭った際の補償制度などを実施しているのが現状です。

ただしこのようなセキュリティ対策を行っていた場合でもドコモ口座のような前例にないサイバー犯罪の被害に遭う可能性はあります。スマホ決済を利用する際は、リスクを踏まえたうえで決済を行うようにしましょう。

・領収書が発行されない
アプリ決済では「領収書が発行されない」というデメリットがあります。例えば個人事業主の場合は、確定申告の際に経費として購入したものには領収書が必要です。しかしアプリ決済では領収書が発行されないため管理が大変になる可能性があります。対応策としては、「決済画面を保存しておく」「出金伝票を記載しておく」といった選択も方法の一つです。

どうしても領収書が欲しい場合は、コンビニや金融機関の窓口で納めることが必要になります。ただしアプリ納税に関しては国や自治体へ納めるものです。仮に領収書がなくても各所に問い合わせれば納税の事実は確認できるためそこまで神経質にならなくてもよいでしょう。心配な場合は、管轄の税務署に問い合わせてみると安心です。

アプリ納税でスマートな決済かつポイント付与を享受しよう

アプリ納税の概要や手順、メリットとデメリットを紹介してきました。サイバー犯罪に伴うセキュリティ面の心配などがありますがアプリ納税は24時間自宅にいながらスマホで納税ができる便利な方法です。税金は比較的大きな出費となるため、支払いでポイントが付与されることはうれしいシステムといえます。

なおポイント付与を希望される人はアプリのポイント付与率やポイント利用方法もしっかりと調べておきましょう。デメリットやリスクを十分理解したうえで「所有しているスマホが自治体の指定する決済アプリに対応しているか」「決済アプリが連携している金融機関に口座を持っているか」などを確認しておくことが重要です。