日本人が大好きなビール、国内でもっとも多く消費している都道府県はどこなのでしょうか。ビールの消費量を都道府県別に見ると、意外な県民性が見えてきました。ここでは、都道府県別ビール消費トップ10ランキングをご紹介します。

都道府県別消費量のトップ10

まずは都道府県別のビール消費量(2019年度)を見ていきましょう。

順位 都道府県 消費量(キロリットル)
1位 東京都 434,482
2位 大阪府 196,938
3位 神奈川県 131,611
4位 愛知県 125,508
5位 北海道 110,583
6位 福岡県 89,901
7位 兵庫県 88225
8位 埼玉県 84,525
9位 千葉県 82,017
10位 静岡県 61,130

参照:国税庁「令和元年版 統計年報」

表の通り、ビールをもっとも消費しているのは東京です。次いで大阪、神奈川、愛知と大都市を持つ府県が続きます。

これは大きな都市ほど人口が多く、飲食店も多いためでしょう。

ビールといえば夏によく飲まれるイメージが強い酒類ですが、夏が短い北海道が5位にランクインしています。北海道の消費量の多さは、飲食店の数に加えて札幌で開催される大規模なビアガーデンも影響しているかもしれません。

20歳以上1人当たりのビール消費量ランキング

続いて、20歳以上1人当たりのビール消費量ランキング(2019年度)を見ていきましょう。

順位 都道府県 消費量(リットル)
1位 東京都 36.8
2位 大阪府 26.8
3位 京都府 25.5
4位 北海道 24.8
5位 富山県 24.3
6位 高知県 24.1
7位 山梨県 23.6
8位 石川県 22.7
8位 新潟県 22.7
10位 岩手県 21.8

参照:国税庁「酒のしおり(令和3年3月)」

20歳以上の都道府県民1人当たりの消費量で見ても、1位と2位は東京・大阪です。しかし、以降には都道府県別ランキングではランク外だった府県が多くランクインしています。

3位の京都も都道府県別消費量ではランク外でした。近年の京都ではクラフトビール熱が高まっており、「ビール好き」が増えたことによって1人当たりの消費量が多くなっている可能性があります。

都道府県別ではランク外だった富山、高知、山梨、石川、新潟も、県民1人当たりではトップ10にランクインしています。

高知は「酒豪が多い」イメージから納得感があります。山梨はワイン、新潟は日本酒というように、ビール以外の酒類の産地であることから、意外に思われる方が多いのではないでしょうか。

山梨には世界に認められるクラフトビールを造る「富士桜高原麦酒」が、新潟には日本のクラフトビールの発祥といわれる「エチゴビール」があることも影響しているかもしれません。

ビールを飲まない県は?

20歳以上1人当たりのビール消費量の少ないランキングでは、最下位が滋賀、2位が鹿児島、3位が奈良となっています。ランキング上位の大阪や京都の周辺にある、滋賀や奈良の消費量が少ないという結果になりました。鹿児島ではビールよりも焼酎を飲む方が多いようです。