不動産投資

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「不動産投資で不労所得を」「利回り〇%で安心」という不動産会社の謳い文句を見かけたことはありませんか?少し興味を抱きながらも「不動産投資は本当に儲かるのか疑問」という人もいるかもしれません。残念ながら投資で「100%儲かる」ことは可能性としてはゼロに近いです。しかし投資の仕組みや経営における考え方を学ぶことで儲かる割合を上げることはできます。

本記事で不動産投資の特徴や他の投資との比較、投資で重要となる出口戦略について学び不動産経営の考え方を身につけていきましょう。

## 不動産投資は儲かるのか?レバレッジ効果と不動産投資の3つの特徴

「儲かる」と感じる基準は人それぞれですが不動産投資には他の投資にはない特徴があります。最大の特徴は「レバレッジ効果」と呼ばれる投入した自己資金より多くの資金での投資が可能な点です。また現物資産が手元に残ったり、相続税対策に有効であることも不動産投資の魅力になります。これらの3つの特徴について詳しく確認していきましょう。

* 儲かると言われる最大の理由は「レバレッジ効果」
* 不動産が手元に残る
* 相続税対策として有効

### 1.儲かると言われる最大の理由は「レバレッジ効果」
不動産投資は、ローンで自己資本以上の資産(不動産)を手に入れ家賃収入で利益を得る仕組みです。例えば購入代金2,000万円の物件を頭金(自己資本)200万円で手に入れ、残り1,800万円はローンで返済する場合、得られるリターンは2,000万円の物件に対してとなるため、自己資金の10倍の資産に対する家賃収入が手に入ります。

少ない力(資本)で大きなリターンを生み出すことを「てこの原理」になぞらえレバレッジ効果と呼びます。「レバレッジ効果」こそが「不動産投資は儲かる」と言われる一因ですが他にも「現物(不動産)が残る」「相続税対策として有効」という特徴があります。

### 2.不動産が手元に残る
他の投資と不動産投資の大きな違いは、現物不動産が手元に残る点です。家賃収入が目標額に達しなかったとしても不動産の資産価値が上がれば売却の際に大きく利益が取れるケースもあります。例えば都心の新築マンションは利回りは低めですが、立地が良い分、長期に渡り資産価値を維持できる可能性があります。入居者からの家賃でローンの返済ができ、市場価格がローンの残債を上回れば売却益がでるケースもあります。

売却代金も郊外のマンションや築年数が経過した住宅より高めの傾向があります。

### 3.相続税対策として有効
不動産は相続税の計算方法が現金や有価証券とは異なり不動産価格の基準となる「公示価格」の約7~8割の「相続税評価額」で計算されます。また「小規模宅地等の特例」「貸宅地の評価減」などによりさらに評価額を低くすること可能です。さらに賃貸に出せば、「貸家建て付け地」評価となり、さらに相続税評価は下がります。不動産を人生で購入する機会は、多くの人が1~2回程度であり流動性が低い資産といえます。

そのため有価証券などと比較して流動性が低いため資産として税制上優遇されているのです。

## 不動産投資と他の投資との比較

不動産投資を株式投資などの他の投資と比較してみましょう。投資にはリスクとリターンがあり預貯金や債券は「低リスク・低リターン」、株式やFXなどは「ハイリスク・ハイリターン」となります。不動産投資はどの程度の位置づけとなるのでしょうか?ここでは、不動産投資のリスクとリターンや運用するための労力について解説します。

### リスクとリターンのバランス
リスクとリターンは表裏一体で一般的にリスクが高ければ高いほどリターンも高くリスクが低いと得られるリターンも低くなります。以下は代表的な資産のリスクと期待リターンの位置づけの表です。

出典:年金積立金管理運用独立行政法人「主な資産のリスク・リターン」より

(出典:年金積立金管理運用独立行政法人「主な資産のリスク・リターン」より)

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンと言われているため、ちょうど真ん中の位置づけです。リスクとリターンはバランスが重要で預貯金のようなリスクが低い商品はリターンが低いためインフレで物価上昇が起きた場合、実質的に目減りしてしまう可能性があります。逆にFXや仮想通貨・株式投資などはハイリターンですがリスクが高く失敗したときの損失が大きい傾向です。

家賃収入が得られ不動産が手元に残りつつローンを組むことや空き室でリスクが発生する不動産投資は投資の中でもバランスが取れたリスク・リターンと言えるでしょう。

### 他の投資と比べると労力が少ない
不動産投資の特徴の一つに「他の資産運用と比べて労力が少ない」という点があります。例えば株式投資は売買で儲ける場合、基礎知識や銘柄の選定、値動きのチェックや証券会社選びなど、運用するうえで労力と時間が必要です。また株価は毎日変動するため「今日は下がった・上がった」という精神的な負担や経済危機で資産価値が大きく減少してしまう覚悟を負いながら取引を行うことになります。

米国では、2020年6月にコロナ禍で若者を中心に流行した投資用アプリ「ロビンフッド」を利用した20歳の男性が「オプション取引」という投資上級者が行う取引で資産を見誤り約73万米ドル(約7,800万円)を損失したと思い込み自殺してしまう事件が発生しました。実際には損失を出したわけではなかったのですが金融リテラシーが低い状態で投資を行う危険性は非常に大きい事実を表しています。

不動産投資は、不動産会社に物件の管理を委託することで、自ら労力をかけることなく安定した収入が得られることがメリットです。特に都心の地価は2020年1月1日時点で7年連続上昇傾向にあり今後も東京・大阪を中心に需要が大幅に下落する確率は低いでしょう。他の投資より労力や精神的負担が少ない点は大きな魅力の一つです。

## 投資で重要な出口戦略

投資で重要なことの一つに出口戦略が挙げられます。例えば株式や投資信託では「株価が○万円まで上がったら売却する」「分配金と売却益で投資した金額の120%を回収する」といった目標を立てることが出口戦略の一つです。不動産投資においては「家賃収入を得た後、不動産をどう処分するか」が出口戦略であり購入金額より高く売却できれば最終的に投資として成功と言えるでしょう。

一般的に建物は経年劣化と共に資産価値が落ちていきますが「都心で利便性が良い」「築年数が浅く物件のコンディションが良い」といった建物は資産価値が下がりにくい傾向があります。そのため物件を選ぶ際は「資産価値が下がりにくいか」という視点も重要になります。また不動産投資には「自分がそのまま住む」「相続として子孫に残す」ということも選択肢の一つとして考えられます。

家賃収入で資本を回収した後、自己の財産となる大きなメリットを活かし出口戦略を立てていきましょう。

## 不動産投資が儲かるかは出口戦略次第

不動産投資の特徴や他の投資との比較、出口戦略について解説しました。不動産経営の考え方で重要なポイントはレバレッジ効果と資産価値です。「不動産投資は儲かるのか?」という疑問には「レバレッジ効果と資産価値を活かせたときは儲かる」という答えとなります。不動産投資でローンを組む場合、医師や弁護士などの士師業や上場企業の従業員などは社会的信用度が高く審査に通りやすい傾向です。

また資産を多く持っている人が多い傾向のため、リスク分散としても不動産投資は有効な活用方法といえるでしょう。相続税対策として有効なことも大きなポイントとなります。不動産投資を検討する場合は、単純に「不動産は儲かる」という視点だけでなく出口戦略まで考慮したうえで総合的に判断することが重要です。

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