不動産投資
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不動産投資を始めるには、収益物件を購入する必要があります。収益物件は利用価値のある不動産なので、初期投資は大きくなりがちと考える方は多いのではないでしょうか。それゆえになかなかハードルが高いと感じてしまい、踏み出すことができない方もいることでしょう。しかし、実際には金融機関の融資を利用するケースが大半であるため、自己資金として必要になるのはその一部です。

少ない自己資金で大きな規模の投資を可能にする効果のことを「レバレッジ効果」といいます。レバレッジ効果は、数ある不動産投資のメリットの1つとして知られており、不動産投資を始める際のハードルを低くしてくれるだけでなく、投資効率を高めて資産形成を力強く支援してくれます。このレバレッジ効果について解説し、そこから得られる不動産投資の魅力に迫ります。

不動産投資で味方につけるべきレバレッジ効果とは

賃料収入(インカムゲイン)を狙うのが基本路線ですが、場合によっては購入時よりも高値になることで売却益(キャピタルゲイン)を狙うこともできるのが不動産投資の魅力です。しかし、少なくとも数千万円レベルになる不動産の購入を伴うため、高収入・高属性の方であっても簡単に出せる金額ではありません。

しかし、不動産投資では多くのケースで融資を利用することができます。銀行など金融機関からの融資を利用して年利数%程度で資金を調達し、それに自己資金を加えることで収益物件を購入することができます。あくまでも理論値ですが、仮に3%で資金を調達できたとして、その収益物件で7%の利回りが出ていたらその差は4%となります。この差分を不動産投資の世界では「イールドギャップ」というのですが、これは融資を利用できるからこそ得られるのです。

仮に5,000万円の物件を自己資金500万円、融資4,500万円で購入したとします。この物件から得られる家賃が毎月15万円と仮定します。他人資本である融資については賃料収入から返済できると想定すると、実質的に投資家本人が負担しているのは500万円だけです。500万円を投じて毎月15万円、年額で180万円の収入が得られる計算になります。自己資金に対する利益率のことをROE(Return On Equity)といいますが、この事例でROEを計算すると以下のようになります。

賃料収入の年額180万円 ÷ 自己資金500万円 × 100 = 36%

自己資金に対する利回りが36%となり、とても効率の良い投資モデルが実現します。このように他人資本を活用することでROEを高くできるのがレバレッジ効果です。

ちなみにこのレバレッジとは「てこの原理」のてこを意味する言葉です。まるでてこで動かすように小さな力で大きな作用を生み出している状態になぞらえてレバレッジ(=てこ)効果と呼ばれています。

数ある「投資」で融資を利用できるのは不動産投資だけ

他人資本の活用が不動産投資の成否につながることがお分かりいただけたでしょう。しかも、数ある投資の中で他人資本である融資を利用できるのは不動産投資だけです。

その大きな理由は、不動産投資が事業であることと、不動産という担保があることです。仮に個人投資家が「株、FXをやるためにお金を借りたい」と言っても、金融機関から資金を調達することは極めて困難でしょう。そもそも金融機関の融資は事業のためのものであり、こうした投資向けの資金であることを前提としていません。

また、金融機関は原則として担保を融資の条件としますが、不動産投資の場合は既存の不動産を所有していない人であっても、投資のために購入する収益物件を担保にすることができるため、金融機関からの融資が可能になるわけです。

融資を利用して賃料収入を返済に充てれば実質負担ゼロ?

先ほどROEを計算する際に、「他人資本である融資については賃料収入から返済できる」と述べました。賃料収入と返済額が同じであれば「トントン」となり、そのまま完済できれば自己資金500万円だけで収益物件を手に入れられたことになります。仮に、返済額が賃料収入を上回ったとしても、やはり他人資本を活用していることに変わりはないので、購入価格よりも安く収益物件を手に入れることになります。

自己資金だけでなく他人資本を活用することで資産形成効果を高める

ここまでの解説で、レバレッジ効果は収益物件を購入する際に多額の自己資金を必要としないメリットだけでなく、購入後により大きなメリットのあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ここまで「他人資本」という言葉を用いてきましたが、これには2つの意味があります。1つは金融機関から調達した資金という意味での他人資本、そして2つ目は入居者からの賃料収入という意味での他人資本です。融資を利用して収益物件を購入し、その返済に入居者からの賃料収入を充てることで、「他人資本を他人資本で返済する」というビジネスモデルが実現します。そして、このビジネスモデルの先には「返済義務のない収益物件」が残ります。これを1件、2件と拡大していくことによって資産形成を進めていくのが不動産投資の大きな意義であり、特に融資を利用しやすい収入・属性の方はその有利な立場を活用したほうが良いのではないでしょうか。

ゆとりある将来、老後のために今できること

定年退職がないこと、年齢によって収入への影響を受けることがないのは、別の角度から見た不動産投資のメリットと言えます。今は現役世代として活躍している方であっても、いつかはリタイアする時が来ます。その時までに資産形成を進めて収益物件を購入し、融資を完済しておけば、リタイア後に得られる賃料収入の大部分が投資家の手残りになります。

「老後資金が2,000万円不足する」という内容を含んだ金融庁諮問機関のレポートが話題になりました。老後のお金について不安をお持ちの方はとても多く、ほとんどの方は豊かな老後をおくりたいとお考えでしょう。そのために積み立てや貯金など、すでに何らかの手立てをしている方が大半ではないでしょうか。しかし、銀行の金利はほとんどゼロに近く、預けているだけではお金は殖えないことは自明の理となっています。

不動産投資にはリスクがあります。空室リスクによって賃料収入が減少したり、物件価格と融資金利によっては収支がマイナスになったりすることもありますが、将来に向けて金の卵を産み続けてくれるニワトリを所有している事実は揺らぎません。ここに不動産投資と他の投資や資産運用との大きな違いがあります。

資産形成は、年齢が若いうちに始めるほど大きな結果を生みます。他人資本を利用できる不動産投資では、時間の持つ意味がより大きくなるのです。

レバレッジ効果を活用できる若いうちから資産形成を

レバレッジ効果という、不動産投資が持つ大きなメリットについて解説しました。このように融資という他人資本を活用し、さらにそれを他人資本で返済できるビジネスモデルを実践できるのは、不動産投資だけです。今の生活を豊かにしたい方だけでなく、豊かな将来と老後のために今できることとして検討してみてはいかがでしょうか。

将来に備えているという事実には、生活を豊かにしてくれるだけでなく未来に向けた不透明感や不安を解消してくれる効果もあります。融資を利用するには安定収入や勤続年数などの審査項目があるので、そういった審査に有利な条件が揃っている現役世代の方々にとっては、その属性も財産のうちです。その財産をフルにいかせるうちに行動を起こしておくことが、将来の生活を安定させ、豊かにしてくれるのです。