多忙を極める医師のワークライフバランスについて考える
(勤務医ドットコム から引用)

「働き方改革」が提唱されている影響か、ワークライフバランスを重視する人が増えています。医師は高収入を得られる職種ですが、絶えず緊張しながらの長時間労働など、肉体的にも精神的にも負担が大きいというイメージもあります。働き続けるためには、患者のことはもちろん、自分の生活を確立させ、心身ともに健康であることが重要です。いま一度医師のワークバランスについて考えてみます。

目次

  1. ワークライフバランスとは?
  2. 転職する、または開業するという選択肢
  3. 病院以外で、医師としての経験を生かす
  4. まとめ

ワークライフバランスとは?

多忙を極める医師のワークライフバランスについて考える
(勤務医ドットコム から引用)

内閣府は「仕事と生活の調和」推進サイト上で「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」を記載しています。そこから一部抜粋すると下記の通りです。

「我が国の社会は、人々の働き方に関する意識や環境が社会経済構造の変化に必ずしも適応しきれず、仕事と生活が両立しにくい現実に直面している。(中略)仕事と生活の調和と経済成長は車の両輪であり、若者が経済的に自立し、性や年齢などに関わらず誰もが意欲と能力を発揮して労働市場に参加することは、我が国の活力と成長力を高め、ひいては、少子化の流れを変え、持続可能な社会の実現にも資することとなる。」

要は、仕事と生活の両方を充実させることができる社会を目指すということですね。「仕事と生活の両立」と言っても、ハードワークの医師には簡単なことではありませんが、ここでワークライフバランスの取れた医師のAさんと、苦労している医師のBさんのケースを見てみましょう。 Aさんの病院は1人の患者に対して複数のメディカルスタッフが連携して治療にあたる「チーム医療」を導入・実践しています。包括診療医として主治医をサポートする立場で働くAさんは9時から5時まで働き、ほぼ残業もなく、深夜に呼び出されることもありません。そのため、夕方以降や休日は家族と共に過ごす時間を楽しみ、日々充実した生活を送っています。 一方、女医のBさんは夫も医師の夫婦医師であり、子育てもしているため多忙を極めています。夜勤や休日出勤もあるうえ、家事や育児をさぼることもできないため、ほぼ“自分の時間”はありません。そのため、いつも疲れていて、口癖は「あぁ疲れた……」。Bさんはワークライフバランスを考える時期かもしれません。

転職する、または開業するという選択肢

具体的にBさんがワークライフバランスを考えて、現在の生活を改善しようとした場合、どのような選択肢があるのでしょうか? ここでいくつか考えてみましょう。 1つは「転職する」という方法です。病院にもそれぞれ個性があり、Aさんのようにチーム医療を導入して、メディカルスタッフ一人一人の負担を軽減しようと努めている病院もあります。また、保育園施設を付属している病院や育児と両立するため時短制度を導入している病院もあるため、そういう病院に転職できれば「育児」の負担は減る可能性があります。 厚生労働省は女性医師向けの相談窓口も設けているため、ワークライフバランスに悩んでいる方は一度、窓口に相談してみるという方法もあります。 他にも、「開業する」という方法もあります。勤務している病院を辞めて、自分でクリニックを開業すれば、働く時間や病院内の制度は全て自分で決めることができます。そのため、ワークライフバランスも自分が思い描く通りに実現しやすいでしょう。ただ、開業は多額の資金がかかる“ハイリスク”な方法のため、事前にしっかり検討することが不可欠です。

病院以外で、医師としての経験を生かす

多忙を極める医師のワークライフバランスについて考える
(勤務医ドットコム から引用)

転職にしても、「他の病院に移る」だけではなく、他の選択肢もあります。たとえば、メディカルドクター(MD)。主に製薬会社やCRO (Contract Research Organization=開発業務受託機関)の専門職医師であるMDは、常に一定の需要があり、医師免許を活用することができます。福利厚生も完備されているケースが多く、制度が整っているため、ワークライフバランスを描きやすい職場の1つと言えるでしょう。ただし、MDの場合は英語力やマネジメント能力を求められる場合があるので、転職を考える際には自分の能力や適性を冷静に分析してから動くことをおすすめします。 保険会社の社医という選択肢もあります。生命保険会社に所属して保険を引き受ける際の診断・査定や保険金支払い時の査定などを行う医師であり、主な業務は保険申込者との面談、保険金請求書診断用紙の確認などです。オンコールもなく、制度が整っている場合があるので、MDと同様にワークライフバランスは取りやすいものの、病院と違ってサブ的なポジションとなるため、一長一短ですが、立場はがらりと変わります。 また、産業医になることも考えられます。事業場において労働者の健康管理などを専門的な立場から指導・助言する医師で、労働安全衛生法により一定の規模の事業場には産業医の選任が義務付けられているのでニーズがあります。ただ、医療行為は行えないため、医師として活躍してきた人にとってはやりがいを感じられないこともあるようです。

まとめ

ワークライフバランスを考えることは人生を充実させるうえで重要なことです。医師としての仕事にやりがいを感じ、第一線で働くことがすべてと考えている人も多いと思います。しかし、何か違う、しんどいと感じ始めたときは、一度立ち止まり、自分のワークライフバランスを考えてみることも必要です。医師にも選択肢はいろいろあり、働き方は多様化しています。

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