医師が不動産投資で失敗する5つの原因 対策を知り堅実な運営を
(画像= visoot/stock.adobe.com)
武井利明
武井利明
住宅メーカーに約20年営業職で勤務。現在は住宅専門ライターとして住まいの選び方、土地の選び方、ローンを含めた資金計画、プラン、メーカー比較、リフォームなど、幅広いテーマで多数のメディアに執筆。人気動画サイトの住宅系動画脚本なども手がける。営業マン時代に培った知識と経験を生かし、これから家を建てる方の悩みや疑問、不安を解決する記事を得意としている。

「医師は不動産投資に向いている」といわれる中で、残念ながら失敗する人がいることも事実です。そのため不動産投資に不安を感じている医師もいるのではないでしょうか。しかし不動産投資は、原因と対策をしっかりと押さえて始めれば、堅実に運営できる資産運用といえます。

医師が不動産投資で失敗する5つの原因

まず、医師がどのような原因で不動産投資に失敗することが多いのか、5つの原因を確認してみましょう。

融資が通りやすいため安心してしまう

医師は、社会的ステータスが高く属性が良いといわれているため、一般のビジネスパーソンと比較すると金融機関の高額な融資が通りやすいといわれます。しかし「物件自体も安心できる」と捉えてしまいリスクが高い物件などを購入して失敗するケースが挙げられます。一般的に不動産投資向け融資は、金融機関が物件の収益性を考慮して融資額や期間を決定する傾向です。

また、万一物件の収益が悪化した際に「借り主がどれくらい自己資金や収入などで補てんできるか」を確認する意味でも属性を考慮します。医師は、収入や安定性が高いといえる職業のため、当然一般的なビジネスパーソンよりも属性が高くなり、高額な物件でも融資を受けやすいでしょう。さらに収益性が若干低い物件でも金融機関は借り主の資金力で穴埋めできると見込み融資する場合もあります。

逆にいえば、収益性が低めの物件でも高額な融資を引き出せることになり、破綻のリスクは高まってしまう可能性もあるのです。建物に大きな不具合が発生したり入居者が長期間入らなかったりすれば医師といえども返済額の大きさからあっという間に返済が滞り投資が失敗となる可能性があります。融資が通りやすいことは返済能力が上乗せされているためであり、「物件自体が優良であるか」は別の話です。

失敗しないためには、この点をはき違えないように認識しておきましょう。

多忙だから丸投げしてしまう

医師は、日常的に仕事が忙しく不動産投資の物件運営に時間を割けない人が多いのではないでしょうか。しかし、忙しいからといって物件運営を管理会社へ丸投げしてしまうと入居者募集や建物維持などに十分な対策を講じることができず、失敗してしまう可能性を高めてしまいます。例えば物件の大きな損失を招く要因の一つが空室です。

空室への対策を具体的に講じられる医師はあまりおらず、実質管理会社にお任せになります。しかし管理会社によっては入居者募集が不得意なところもあり、すぐには次の入居者が埋まらないことも少なくありません。空室が長期化すれば融資返済に自己資金を充てるようになり、それも滞れば金融機関から一括返済を求められ最悪は物件を売却することとなり投資は失敗に終わります。

「立地などに優れた物件だから」と安心せずに空室を埋めるための最低限の対策知識を学び入居者募集の力のある管理会社に任せるなどの対策をとるようにしましょう。

家賃や入居率低下の認識不足

投資物件の家賃や入居率低下への認識が不足しているため、投資に失敗するケースもあります。物件周辺の環境や賃貸需要の変化により家賃や入居率が低下することは十分にあり得ることです。そのため地域の経済状況や競合物件の家賃相場などにある程度は目を配る必要があります。しかし物件を購入し家賃収益が発生し始めると途端に安心してしまう人は多く、忙しい医師はその傾向が強いといえるでしょう。

例えば地方都市の1棟物件の中には、利回りの高いものがあります。1棟物件は、部屋数が複数あるため家賃収入は大きくなりますが投資額や返済金額も高額になりがちなため、家賃や入居率低下の影響は深刻です。競合が増えたり地域経済が低迷したりすれば入居者が減ってしまいさらに家賃引き下げをすれば途端に収益は悪化します。

高額な融資返済は、個人負担ではすぐに限界となりあっという間に破綻する恐れがあるのです。そのため物件ごとの家賃や入居率の低下のリスクをしっかりと認識してから投資先を決めることが大切です。投資初心者や医師のように多忙な人は、不動産投資の経験や知識が必要な1棟物件は避け都心の区分マンションのような安定した需要のある物件を選んだ方が安全といえます。

建物修繕費への準備不足

不動産投資では、実質利回りに反映されるさまざまな経費がありますが、中でも建物修繕費の準備が不足して投資に失敗するケースがあります。なぜなら税金や保険料は、見通しが付きやすいのですが建物修繕費は一般の人にとって費用や時期が予想しにくいからです。築年数のたった物件では、給湯器やエアコンなどの交換や内装が日焼けなどで色あせての張り替えなどが考えられます。

さらに1棟物件は屋根や外壁、共用部の廊下や手すりなど外部の修繕も加わり、設備は設置時期が同じであれば一斉交換もあり得るなど費用が高額になりがちです。そのため「不具合が発生したらその都度対処する」というスタンスをとっていると突然高額な修繕費が必要となった場合に一気に資金不足になる可能性があります。

中古の賃貸物件運営は、初期段階から中長期的な修繕計画を立て十分な費用を備えるようにしましょう。

営業の話を信じやすい

医師は、医療の知識や経験は豊富ですが多忙なため、特に年齢の若い医師は業界以外の知識が不足しがちです。そのため不動産投資の営業トークをそのまま鵜呑みにしてしまう人もいます。「お任せで大丈夫」「税金対策になる」などのメリットの説明自体は間違っていなかったとしてもデメリットとなるリスクに目を向けずメリットばかりを受け取ってしまうのではないでしょうか。

しかし残念ながら不動産投資のメリットばかりを説明したりオーバートークになっていたりする営業も少なくありません。そのためリスクや配慮すべき点も説明してくれるかを確かめながら、話を聞く相手を見極めることが必要です。また信頼できるサイトで情報収集したり書籍で学んだりしてから営業の話を聞くのも良いでしょう。

失敗へ備える3つのポイント

こうした医師が犯してしまいがちな失敗を避けるために、ぜひ知っておいてもらいたい3つの備えを紹介します。

1リスクを知り十分な備えをしておく

医師は、多忙なため物件を購入し家賃収入が始まった途端に関心が薄くなる人もいます。特に購入前に営業から不労所得といったニュアンスでアプローチを受けていると「完全に管理会社にお任せ」という人も少なくありません。もちろん細かな業務は委託して構わないのですが、ここまでに紹介したような家賃の値下がりや入居率の低下、修繕費などの備えを管理会社と十分に相談しておくべきです。

家賃収入を運用資金として蓄えたり空室などのリスクを補う保険の検討をしたりするなど手間をかけずにできる備えもあります。家賃収入が順調な物件ではつい怠りがちですがしっかりと備えをして堅実な運営を目指しましょう。

2いきなりレベルの高い物件に投資しない

属性の良い医師は、高額な融資も受けやすく地方都市の1棟物件なども購入可能です。しかし経験が浅いうちはレベルの高い物件を避けましょう。金融機関が融資するのは、医師としての収入を見込んでのことであり、決して物件運営が簡単なわけではありません。さらに1棟物件を運営するには、一定の経験と知識が必要です。高額な物件に手を出して失敗した場合の負担も大きいことを認識しておきましょう。

またしばらく売れずにいる物件は何かしらのリスクが潜んでいると考えられます。しかし初心者が見抜くことは非常に困難です。金融機関が融資可能としても急いで判断せず販売会社以外の専門家の意見を聞くなどして慎重に検討するようにしましょう。

3信頼できるパートナーを得る

不動産投資の知識を得たり物件のある地域の情報を集めたりするのは、多忙な医師の限られた時間では限界があります。そのため物件管理はもちろん、売却までの長期計画で投資をアドバイスしてくれる信頼できる管理会社が必要です。入居者募集や建物修繕など幅広い業務をカバーし丁寧で細やかな対応をしてくれるようであれば、不動産投資の大きな失敗は回避しやすくなるでしょう。

医師は、激務な人も多いことから、「物件を購入した後はできるだけ手間や時間をかけたくない」というのが本音かもしれません。そうであればなおさら管理はもちろん、万一の備えも含めて適格なアドバイスをしてくれる良きパートナーを得ることが投資の失敗を防ぐ基本といえるでしょう。

>>【無料小冊子】高所得者のための不動産投資バイブル

>>【年収700万円以上の方限定】東京都心の不動産運用オンライン個別セミナー≪人気の都心5区≫

【あなたにオススメ】
家賃収入があるときの「ふるさと納税」はアリ?
45年不動産投資ローンのメリット・デメリット 返済期間は長いほうが得?
東京都心のマンション価格はなぜ下がらないのか
高所得者ほど不動産投資をするべき3つの理由
低利回りでも都心の区分マンションに投資するべき5つの理由