「佐藤」「鈴木」「高橋」のように簡単で読みやすい姓が多い一方で超少数派の難読な姓を持つ人たちもたくさんいます。数少ない4文字かつ難読の姓……あなたはいくつ読めるでしょうか?知っておくと得をするかもしれない4文字の難読の姓ランキングを明治安田生命が2018年に行った「全国同姓調査」より紹介します。

意外と多い!4文字姓の1位から3位

ランキング形式で漢字と読み方や同じ姓の有名人を紹介します。まずは、漢字4文字で最も多い1位から見ていきましょう。

1位と2位は1字違いの「勅使河原」と「勅使川原」
漢字4文字の名字で最も多い勅使河原さんと僅差の勅使川原さん。1字違いで同じ読みの名字です。どちらも「てしがわら」「てしがはら」「てしかはら」のいずれかの読みが当てはまります。これらの姓は、江戸時代に記録のある地名、埼玉県児玉郡上里町の勅使河原が発祥とか。

同地域の出身ではありませんが、いけばなの草月流3代目家元で演劇や美術の分野でも活躍した芸術家、勅使河原宏(てしがはらひろし)さんが有名です。1927年生まれの勅使河原さんは、1950年代から独特な世界観を持つ映画を多数発表。1964年には、カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞しています。

3位は一見名前まで含まれていそうな「小比類巻」
3位は、小比類巻さんでした。「こひるいまき」または「こびるいまき」などと読みます。盛岡藩で牧場を管理していた小比類さんに「牧」の当て字である「巻」を付け加え名字としたという説があります。

小比類巻の姓を持つ偉人は、青森の三沢村に生まれのちに三沢市の市長となった、小比類巻富雄(こひるいまきとみお)さんがいます。小比類巻富雄さんは、三沢沿岸の大人口礁づくりや工業用地の造成、民間空港の発足など街づくりに大きく貢献した市長として銅像にもなっている人物です。

ここまでくるとさすがにレア 4位から6位

続いて漢字4文字姓ランキングの4位から6位を紹介します。

4位は歴史を感じる「長曾我部」
「長宗我部」という姓は、歴史の教科書で見たことがある人も多いのではないでしょうか。長曾我部は、長宗我部の「宗」と感じは異なりますが由来は同じです。「ちょうそかべ」または「ちょうそがべ」と読みます。長宗我部姓は、秦の始皇帝の末えいとなる泰氏の子孫との説があり、戦国時代に活躍した武将が由来のようです。長曾我部の姓は、現在では愛媛、広島、宮崎などに分布しています。

長曾我部(長宗我部)姓の偉人といえばかつて土佐を統一した戦国大名、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)でしょう。

5位は豊穣の大地をイメージさせる「大豆生田」
「大豆生田」は「おおまみうだ」「おおまみゅうだ」「おおまえだ」「おおまめせいた」など複数の読みを持つ姓です。神奈川や茨城、栃木に多い姓で各地の武将などが帰農した際に改姓したのが大豆生田姓だったともいわれています。この姓の有名人には、多数書籍を出版しテレビでも活躍している玉川大学教育学部乳幼児発達学科教授、大豆生田啓友(おおまめうだひろとも)さんがいます。

いよいよ難読!6位は「熊野御堂」
「熊野御堂」は、「くまのみどう」「ゆやみどう」と読みます。大分や福岡に多く熊野神社の御堂が由来とされています。「くまのみどう」の読みで「熊埜御堂」の姓もあります。熊野御堂姓で多くの人が知る有名人はほとんど存在しないようです。

人生で一度も遭遇しない可能性もある 7位から10位

最後にこの姓の方と知り合えるのは奇跡かもしれない7位から10位の姓を紹介します。

7位は地名が由来の「一番ケ瀬」
「一番ケ瀬」は「いちばんがせ」「いちばがせ」「いちばかせ」と読みます。佐賀県神埼市脊振町服巻の一番ヶ瀬上・一番ヶ瀬下という地名が由来です。江戸時代には、すでにその地名があり「一番合戦」と表記することもあったといわれています。この姓を持つ人は、佐賀をはじめとする九州北部に多い傾向です。

屋号がそのまま姓になった8位の「日根野谷」
かつての屋号がそのまま姓になった「日根野谷」は「ひねのや」「ひねのたに」と読みます。この姓を持つ人は大阪の泉佐野市に集中しており同市ではさほど珍しい苗字ではありません。

同10位「七五三掛」「久寿米木」
同率10位には、どちらも難読な苗字がランクインしています。「七五三掛」は「しめかけ」と読みます。かつて「楠七郎と和田五郎が三百騎で山を駆け下りた」という故事から「七・五・三・掛」をとり姓として使用した「立ち入り禁止の土地」を語源とするなど由来には諸説あります。この姓は、茨城県と栃木県に分布している傾向です。

「久寿米木」は「くすめき」「くすめぎ」と読みます。この姓を持つ人は大分県や宮崎県に多く、「壇ノ浦の戦いの後に来住した平家の落人の後えい姓」という説もあります。

何個読めた?珍しい姓は全国に数多くある

今回紹介した姓のほかにも難読姓は日本各地にあります。その地域ではポピュラーなのに他県に行くと珍しい姓もあるようです。代々続く姓には、歴史が刻まれています。珍しい姓でない場合でも自分の姓のルーツを調べてみるのも楽しそうです。

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